19921218

考えていることをつらつら書きます。

絶対的なアナーキズム~現実逃避二日目~

たった20年ちょっとの人生ですが

人生訪れた中で一番好きな場所が

葉山です。

 

一日目に見た海に飽き足らず

二日目も海を見ていました。

 

AM11:00

朝ホテルをチェックアウトし

電車に乗って逗子へ

 

葉山には逗子からバスがでていますが

行きは乗らず

お散歩がてら歩きました。

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歩いていく中で海はどんどん表情を変えていきます。

 

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葉山の海は

光の海

 

目的地である美術館へとたどり着いた私は

真っ先にとある場所へ向かいました。

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写真では伝わらないかもしれないですが

手前に見える鮮やかな緑が

光の海の中に立っている一本の松が

遠くに見える空と海の溶け合いそうで溶け合わない境界が

一つ一つが

パズルのピースみたいにかっちりはまって

素晴らしい絵になるんです。

 

この神奈川県立美術館葉山観は美術館から海を眺めることができ

そして砂浜に向かうことができます。

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美しい影が地面に落ちる松林を抜け

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坂を下ると

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いろいろな海があるけれども

日本語ではただ海としか表現できない

海はその名前によってかろうじて統括されながらも

決して屈することはない

 

陸とはちがって

絶対的な無政府主義を持っているんです。

 

海に入るまでには時間がかかりました。

そこに私が入ることで

海は変化してしまう。

そんな無駄でバカなことばかり考えていました。

 

でも、見ていたら、そんな海と一緒になりたくて

靴を脱いで

裾もまくらぬまま

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ただただ立って

陸を侵そうとしては、怖気づいて引いていく

そんな彼女を感じていました。

 

太陽が雲に隠れ、はっと我に返り

このままだと現実に戻れなくなりそうだったので

 

美術館で、宮崎進という芸術家の展覧会を鑑賞

今までいた海とは対照的に

彼は陸を描いていました。

キャンバスに張られた、赤く塗られた袋の数々

春になり、シベリアの固く凍って死んだ大地から

生命が息吹く瞬間

死という暗く冷たいなかから生が湧き上がり

そしてまた冬がくるという

命の円環の1シーン

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展覧会を見終え

葉山を去るのが

名残惜しくて仕方がなくなった

午後三時

 

私は家へと帰る決心をしました。

 

 

心が風邪をひいたとき

真っ暗闇のなかで

出口の方向はわかっているのに

そこに光がないから

進むにも進めない

そんな状態になります。

 

でも

今回の旅で

海がすこしだけ

光をくれた

そんな気がします。